決め手は?
圭:この冬は暖かかったなぁー。
和:気持ち悪いくらいやった。そのせいかどうか、冬鳥の北帰行の便りも早いような気がする。
圭:湖北のヒシクイは一気に北に帰ってしまったし、出水のツルもどんどん行ってしまうし。大阪城もカモやジョウビタキが北へ帰ったらちょっと寂しいな。
あぁ、帰ってしまったか、と思うよ。
和:カモなんかは越冬地でペアになる相手見つけるっていうけど、皆そうなんかな。だいたいカモの顔なんてどれも一緒に見えるのにいったい何が決め手になるんやろ。
圭:ほんまや、どのカモがイケメンなんやろ。それが分かったらカモを見る時「おぉっ、あそこにイケメンのキンクロが居る!」とか言いながらさらに楽しめるのに。
和:♂も分からへんけど、♀はなおさら分からへん。まぁ鳥同士なら分かるんやろ。人には分からんでも。
逆に、他の動物から見たら人間は誰でも一緒に見えるんかもしれへんな。
圭:そうかもしれん。ということは、僕はキムタクと一緒やいうことやな。
和:「おぉっ、家にキムタクが居る」なんて言ってみたいなー。似ても似つかんけど。
圭:ほっとけ。
和:でももしそうなら、あの人とも一緒ということやで。
圭:えー、それはないやろぉ。全然違うで。
和:いーや、一緒や。それにあの人とも。
圭:うぇっ、あの人か?
それなら、お前が僕を選んだ決め手はなんや。
和:さぁ。
76号掲載(2007年3月)