レッドカード
圭:大阪城、またな―んにも居らん季節やな。
和:サギ類はたまに見るで。そういえば大阪城でササゴイが疑似餌で魚捕ろうとしてたで。失敗してたけど。
圭:足を動かして追い出して捕ろうとしてるコサギも居るな。
和:こんな方法て親が子に教えたりするんかな。それとも自分で考えてやってるんかな。
圭:他の鳥がやってるのを見て、真似してやってるんじゃないか。
和:1羽がもっといい方法を見つけたら、それを他が真似てどんどん広がるんかな。そうやって鳥も進化してるんやな。
圭:カラスはもともと頭ええから色々工夫してるな。硬い実を上空から落として割ったり、車に轢かして割ったり。
和:最初は偶然で、お、これいい方法や!と思って学習するんやろな。
圭:で、口コミで広げていくんかもしれん。
和:鳥は進化してるのに、人はある意味退化してるかもな。自ら自然を壊してるから。
圭:人の名前すぐに出てこんし、“あれ”とか“それ”が多くなってきたしな。
和:それは単なるあんたの脳の老化現象やろ。
圭:ほっとけ、人の事言えるか。
和:そんな事より、このままやったら鳥はもっと進化して自分等の生命の危機を感じ取って、人間を何とかせなあかんと思って襲ってくるかもしれへん。
圭:まさに、昔あった映画“鳥”の世界やな。
カラスの太い嘴で襲われたらたまらんな。
和:サギの爪も怖いで。カワウの糞攻撃もあるし。
圭:コゲラもジダンみたいに頭突きしてきたら痛いでー。一撃と違って連続やからな。
和:コゲラは嘴や。頭と違うがな。
やっぱり老化してる。あんたの脳にレッドカードや。
74号掲載(2006年7月)