大阪城ブランド
圭:この秋の渡りはもう一つやな。数も少ないし。
和:それに西の丸は工事してるから見れへん。
音楽堂の上なんかあんなに木をばっさり切ってしまって。
圭:都市公園やからなぁ。人間第一で考えるから草や木が伸びたら切るで。
和:そうやな、殺虫剤も撒くしな。もっと自然に近づけるのは難しいんかな。
圭:豊岡のコウノトリが放鳥されたけど、あれはすごい事やで。官民あげての活動やから。
和:市長が先頭に立って、コウノトリが住める環境を取り戻そうとしてるもんな。
圭:農家の人も協力して無化学肥料栽培してコウノトリの郷米というブランド米として売り出したやろ。ええアイデアやと思わんか。こういうブランドを大阪城でも売り出して大阪城も生き物に大切な自然やという事をPRしたらどうかな。
和:えー、どういう事。
圭:例えば渡り鳥の中継地という事をPRする為に、オオルリサブレを売り出すんや。
和:何それ。
圭:じゃあ、キビタキまんじゅうでどぉや。
和:それ、ハトとひよこのパクリやがな。
圭:ならこれや、ノゴマ弁当。ノゴマの喉の赤をイメージしてご飯の中に真っ赤なウメボシをどーんと入れるんや。
和:それってただの日の丸弁当やん。
そんな事より環境共生型都市公園と銘打って、里山をイメージした場所を作って親子で泥んこになって遊べる様にしたり、メダカやホタルがいたり。そんな中で野鳥の声が聞こえたら良いと思わへん。
圭:ええ事言うな。じゃあそこでサンコウチョウの形したホイホイ焼きを売ろか。
和:売らへん!
70号掲載(2005年10月)