美声No.1?
圭:今年は桜が咲くのも早かったけど、鳥の渡りも早かった気がするな。
和:うん。コマドリは数も多かったね。音楽堂の茂みにはいつも入ってる感じやった。よく鳴いてたしね。
圭:そうやな。本気に近い鳴き方の時が結構あったな。どの鳥もそうやけど、旅の疲れもあるんか、大阪城での囀りは控えめやろ。コマドリなんか「ヘロロロロ~」て聞こえる時あるで。きっとホンマにヘロヘロなんやろな。
和:鳴き声と言えば、日本三名鳥ておるけど、大阪城の三名鳥を選ぶとしたら何やろ。
圭:うーん。大型ツグミ類は外せんな。声量があるからな。特にクロツグミの声は素晴らしいな。オペラ歌手みたいや。
和:キビタキも押すな。緑の中でのあの姿と声は相性バッチリ!まさに癒し系って感じ。
圭:そうやな、こいつも捨て難いな。じゃあ、
あとーつは?
和:せやなぁ~。オオルリ、コマドリ、サンコウチョウ‥選び難いなぁ。意外なとこでヤブサメなんてどぅ?コマドリと同じく藪の中からあの声に負けじと一生懸命鳴くけなげさは評価に値するやろ。
圭:まぁな。でも三名鳥に入れるには華が無いなぁ。可哀想やけど外れてもらおう。
和:そや!おるおる。大阪城にぴったりで歌が上手いヤツ!
圭:誰や?
和:モズや、モズ。あれは多才な喉を聞かせてくれるからな。百舌鳥とはよく言ったもので、“この声はいったい?!”って騙された事もあるし、他の鳥のまねがうまい!
圭:けど、それは囀りになるんか?
和:さぁ‥?まぁええんちゃう。かな?
53号掲載(2002年5月)