怪しい人
圭:秋はやっぱり気持ちええなあ。気候はええし、鳥も渡ってくるし。
和:うん。スポーツの秋とはよく言ったもんで一番いい季節やな。
圭:でも、スポーツの秋で困ることがあるんや。修道館で武道の大会がある時はそこの裏を通るとき気ぃ使うんや。
和:何で?
圭:女の子が着替えしとる時があるやろ。それも堂々と。こっちは双眼鏡持っとるし、カメラを持っとったらなおさら怪しいやろ。
和:まぁ確かにな。目線を下に落としつつ急いで通り過ぎなあかんな。それはそれで怪しい気もするけど。
圭:僕はたいがいお前と一緒やからええけど、男一人やったらまずいよな。怪しい格好した人も多いし。
和:けど、ホンマはちょっとドキドキしてたりして。
圭:大勢で着替えされたらこっちが恥ずかしいで。
和:あと、たまたま双眼鏡でのぞいたところにアベックが居た時も困るねぇ。
圭:そうやな。覗きみたいやもんな。
和:大阪でAPECがあった時も何度かお巡りさんに呼び止められたね。“何してるんですか”ってね。
圭:双眼鏡持ってる人=バーダーってゆうイメージはあんまり無いんやろな。
和:バーダー=カウンターで数えてる人って思ってる人の方がはるかに多いと思うな。
圭:それなら常にカウンター持ってカチャカチャしながら歩いたらええんかな。
和:それもやっぱり怪しい人やな。
49号掲載(2001年10月)