嘘から出る真
和:今年もあと少しやな。一年経つの早いなぁ。
圭:今年はメジロガモの飛来で明けてクビキンで暮れる、という21世紀の幕開けにふさわしい年になったな。
和:新年号で予想したクビキンが、まさかホンマに来てくれるとはなぁ。
圭:予想では一月に来るはずやったけど。まっ、そんな事はいいか。
和:しかも自分の目で見つけたから感慨もひとしおや。カモの群れって、数をかぞえようと思ったらナーバスになるけど、この中にめずらしいのが居るかもしれへんと思って探すのはちょっと楽しい。
圭:そうか?群れの三分の一位見たら、集中力も無くなるで。数が多けりゃなおさらや。その中にめちゃくちゃ珍しいヤツが一羽混じってるて言われたら必死に探すと思うけど。
和:その気持ちや!その気持ちを持って、カモの群れを見るねん。何もおらんやろなって思って見たらあかんねん。
圭:そんな事言われてもなぁ…。じゃあカモはお前に任せるわ。
和:そんな事言ってるから見逃すねんで。
圭:ほっといてくれ。
和:でも、今年は大阪城あまり行かんかったけど、結構楽しめたな。
圭:そうやな、効率は良かったで。
和:でも、フクロウとかムギマキ♂成長は見れんで残念やったけどな。
圭:また、“大阪城公園鳥便り”に見たい鳥書いたら来てくれるんとちゃうか。
和:それなら、来年はもっと凄いの書いとこか。嘘から真が飛び出すかも!
50号掲載(2001年11月)