宇宙船・地球号
50歳になった息子が体力保持のため、大阪城でジョギングを始めた。
しからば私も負けてはならぬ。鳥を見ながら歩こう。久しぶりに定例探鳥会に参加した。
ところが森之宮では右翼車が集結して、大音量のマイクテスト中…
これでは珍客のアカゲラたちはどうしているか?と心配になる。
しかし大阪城は懐が深かった。
先ず市民の森でマヒワ・アトリ・カワラヒワ・エナガに歓迎される。
鳥見人も大半は面識の無い人々だったが、懐かしい顔もチラホラ。思わずハグをしていた。
機関紙むくどり通信の発送仲間だったKさんは「業者に発送依頼をするようになって、手作業しながらの鳥情報交換の楽しみが奪われた」と淋しそうだった。
お喋りしながらの鳥見でキクイタダキ・ヤマガラ・アカゲラを見逃した。残念!
堀端に来て目を瞠る。
オオバン・ヨシガモ・オカヨシガモ・ハシビロ・ヒドリ・コガモ その他多種の水鳥が浮かんでいる。三十年前には見たことの無い壮観な光景!
他の鳥見人たちは冷静だったが私一人興奮していた。いろんな種類が1度に見られるとは…
しかしあの千を越えるキンクロハジロ・ホシハジロの大集団は何所へいったか?
浦島太郎の心境になった私は、目に見えないものに支配されている人間であることを強く思った。
大宇宙の中の小さな地球で右翼・左翼・日本人・外国人・国境・信仰の違いごちゃ混ぜで生かされている。人・動物・植物・皆仲良くしなければ…
「イマジン」を口ずさみながら帰路につく。