唯今、夏眠中
大阪城公園の鳥見は6月には早くも夏休み状態になる。7月からは蝉の天下、クマゼミの猛々しい声に占拠されてしまう。凄まじい数だ。私の子供時代はニイニイゼミ・アブラゼミが一般的でクマゼミは珍鳥なみに扱っていたのに。チィーと鳴く可憐なニイニイゼミはどこに行ったのか。先年夕暮れにアブラゼミのジージリーを聞いた。おやっと振り向いたらジジジジと断末魔の叫びに変わり、ヒヨドリに銜えられていた。小型セミの減少はヒヨのせいかいな。いいや地球温暖化の影響や…。
お盆過ぎにはころりと落ちるクマゼミに替わって少数派のツクツクボウシが鳴き始める。さあ、夏休みも終盤、残暑をものともせずムシクイ・コルリ・サンコウチョウ(長い尾羽はどこへ置いてきたの)を探しに行こう。
夏眠から目覚めて。
あゝ今秋こそコノハズクに出会いたいなあ!
48号掲載(2001年8月)