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タイトル81 自己紹介へ

梅林。春待ち。鶯宿梅(おうしゅくばい)

気温が一気に上がる。風が心地よくなってきた。歩いているだけで意味もなく高揚してくる。心膨らませて春を待つ気分はいい。
北外堀に差しかかると、インタビュアーとカメラマン、音声ほか数人のスタッフが集まっている。大阪城公園はよくTVの取材がある。
通りがかりに耳に入った言葉が「カピバラが・・・・」
エーッ!ヌートリアじゃないの。北外堀で見かける奴。
気になって帰宅後ネットで調べると、カピバラは水豚、ヌートリアは巨大ネズミ。これが一番簡単で理解しやすい。大阪城公園の奴はやはりヌートリアだ。
カピバラには熱狂的なファンがいるようで「もうカピバラがない毎日なんて考えられません」なんて書いてあるブログ。訪問者のコメントに「早くカピまみれになりた~い!」
これはすごーい世界かも・・・・。

青屋門から入って梅林へ向かう。「チィーチィー」とメジロの小群が梅花を飛び回る。ここには千本を超える梅がある。品種も約百種。中に進むと梅香が微かに香る。その中に鶯宿梅。

勅なれば いともかしこし 鶯の 宿はと問はば いかが答へむ

この梅は平安時代の物語「大鏡」に出てくる由緒ある梅。村上天皇のころ、清涼殿の梅が枯れたので代りの梅を探した。洛中にみごとな紅梅を見つけたが、この梅を大切に育ててきた主は悲しみ、歌の短冊を枝につけて献上したとのこと。
(天皇の命令であれば献上いたしますが、毎年この木を宿とするウグイスに、私の宿はどうしたのですかと問われれば、何と答えればよいのでしょう)
この歌が天皇の目にとまり、遺憾な事をしたと梅を元に返した。このことからこの梅を「鴬宿梅」と称せられるようになった。
歌の主は紀貫之の娘で、その邸跡に林光院が建てられこの鴬宿梅が庭にある。
林光院は京都駅から烏丸通りを北へ御所を超えてすぐ、同志社大学の北にある相国寺の塔頭。興味のある方はぜひ。
鳥を楽しむと言っても、ただ鳥を見ているだけではもったいない。鳥をとおして広い世界を楽しまないと。

中央休憩所でおでんを3つ4つ。縁石に腰掛けて食す。見上げると見事な青空。もうすぐ春。

梅とメジロの写真

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