100号を迎えて。
1993年12月の初号以来、今回でちょうど100回目になる。懐かしさに第1号を開いてみると次のようだ。
「気温や草木の変化とともに、鳥を見ることで、季節の移り変わりを感じるのは多くの鳥見人の共通の思いです。
大阪城公園にも多くの冬鳥たちがやってきて、例年のこの時期の常連さんたちは一通りそろい、いよいよ冬本番と感じます。ツグミたちはすでに地面に下りて採餌する姿を見かけ、シロハラはカサカサと音をたてて落ち葉をひっくり返しています。
はるか離れた北の地からやってくるのもあれば、近県の山からやってくるのもいます。厳しい冬の季節を大阪城公園で過ごす鳥たちの目からは、ここはどのような所に見えているのでしょうか。
たまたま通りかかったので寄ってみたとか、昨年もここでひと冬過ごしたが居心地が良かったので今年もこの公園を目当てにやって来たとか、いろいろあるでしょう。できれば後者であってほしいと思います。昨年も来ていたアカゲラは見かけません。どうしているのか気になります。かわりにアオゲラとコゲラがやってきて私たちの目を楽しませてくれています。
ところで、冬は餌を与える人が少なくなるためか野良猫をよく見かけます。腹がすいて大変でしょうが、鳥さんには手を出さないでください。」
ツグミとシロハラの話し。アカゲラの代わりにアオゲラとコゲラが来ている話し。鳥たちは、今とさほど変わっていない。
あの当時私は40代。仕事も遊びもフル回転の毎日だった。65歳を超えた今、一番変わったのは自分かもしれない。アオゲラも懐かしいが、生きてきた日々が懐かしい。