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タイトル81 自己紹介へ

酔芙蓉(スイフヨウ)。

過日、知人から庭の酔芙蓉が開花したと聞いた。朝に真っ白な八重の花を開く、昼ごろにはピンク色に変化し、夕方にはすっかり紅色に染まる。時間の経過とともに色を変化させる美しい花だ。
音楽堂北側のホームレス一時避難所があった場所は、「芙蓉花壇」だった。中央に方形の泉水があり、周りにベンチが配置されていた。レンジャクの群れが飲水のために集まったことを思い出す。
現在、避難所は撤去され、掘り返して工事中。何が出来るのか知らない。できれば元の花壇になればいい。できれば芙蓉でなく酔芙蓉にしてほしい。
地球温暖化が影響しているのだろうか近年は気象の変化が激しい。前夜の天気予報がはずれることもある。
天候の変化に振り回されながら鳥見をしている。秋の渡りの真最中。夏鳥たちはやってくる。秋になると正確にやってくる。
少し肌寒い早朝。日だまりが少し心地いい。もう一枚着てくればよかった。と思いながらも日中は夏日との予報にそのまま出てきた。
音楽堂西側上の小道で美しいキビタキ♂と出合う。地表寸前でホバリングしては枝に飛び上がる事を繰り返す。何かを捕り損ねたのかじっと地表を見つめている。立ち止まっている私を気にしない。
双眼鏡を目に当てて探してみるが私にはキビタキが執着しているものが見えない。
ついにキビタキは何かを捕らえた。枝の上で細長い虫を食べた。黒っぽくて青虫のようではない。やっと捕えた。得意げでも自慢げでもない。当り前の様。いいねー。キビタキ。
彼が飛び去るまで待つ。久しぶりの快晴。秋の空が高くうっすらと白く雲が流れる。しばらくして彼は茂った木々の高いところに飛び上がった。
今日のような陽だまりのできる秋冷の朝を、私はキビタキ日和と名付けている。
一息ついて歩き出そうとすると、今度は賑やかな声に包まれる。左右の林から出てくる、出てくる。シジュウカラメジロコゲラヤマガラ。前後左右飛び交う鳥たち。
大阪城公園から帰宅すると昼食に軽く飲む。顔色が少し変化し、夕方にはすっかり赤くなっている。明日はどんな鳥たちと出合うのだろう。

酔芙蓉の写真

(2008年10月 元山裕康)

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