酒飲み親父 似合わず、美術館に出かける。
先日、奈良にある松柏美術館に出かけた。ご存知の方も多いと思うが、上村松園・松篁・淳之と三代にわたる作品等が展示されている。絵画に詳しくない私が上村淳之を知っているのは、トリミニストだから。
10年以上も前のこと、クロエリセイタカシギの珍鳥情報が話題になった。私の所にも次々と情報が入ってきた。
今後一生見られないと言われ、急いで出かけた覚えがある。
ところが、その後も各所から次々と観察情報は増える一方。やがてこんなに多く見られるのはおかしい。本来日本に飛来する鳥ではないのに。
原因は、画家の上村淳之が飼っていたものを放したためと分かった。
花鳥画を描くために、自宅に数千羽もの野鳥を飼育していたが、増えてきたので、シロトキやクロエリセイタカシギを数百羽を野外に放したという。
とんでもない行為に批判が噴出した。
野鳥を飼育することさえ問題のある行為なのに放鳥するとは。あきれてものも言えない。自然と野鳥の美しさを描くなどとは、とんでもない似非画家。
そんな絵に芸術も心もない。
今回、美術館へ行く機会があった。若干心が揺れたが、トリミニストとしてのバックグランドを厚くするためにも見ておいた方がいいと判断し出かけた。
絵の感想は書かない事にする。
大阪城公園でもソウシチョウが観察されている。自然に分布する鳥ではない。人が放したものが繁殖して増えている。
野鳥は飼うものではない。まして外国の鳥を買って飼育するのは大反対。その鳥が見たければ、その鳥が生息する場所へ出かけて、暮らしている環境とともに観察するべきだ。