アドレス 〜住所は明確に〜
「すみません、オシドリは何処に居るんですか?」「オシドリでしたら多分…」と、詳しく説明する。お礼の言葉と共に勇み足で歩き出す鳥見人、その後ろ姿を見ながらまだ居てくれれば良いのだが、と気になる。
年中通っていると“大阪城公園鳥だより”の探鳥案内図を片手に観察ポイントを訪ねられる事も少なくない。制作に携わっている者としては喜ばしい限り。
ある時ふと思ったのだが、初めての場所に向かう時、地図を片手に交差点など目標物を確認しながら目的地に向かう。一応住所は控えているが、人に教えてもらう時は住所を訪ねる前に地図を広げ目的地を示す。大阪城公園初登城の鳥見人が観察ポイントを訪ねる時も同じだろう。
そもそも“大阪城公園鳥だより”の探鳥案内図には住所は記載していない。では公園内の施設、建物に住所はあるのか? 調べてみると…
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いの一番に気になるのがもちろん天守閣、これはご存じの方も多いはず。
大阪市中央区大阪城(以下省略)1丁目1番である、元博物館も同じく1丁目1番。
桜門を出て、豊国神社は2丁目1番、修道館も2丁目1番。なるほど、本丸を出て二の丸では1丁目から2丁目に変わるのか。
北外堀沿いから大阪城ホール、太陽広場、市民の森など公園北部から東側一帯は元砲兵工廠化学分析所で北外堀西端にあるレンガ造りの門には3丁目の住所プレートが貼り付けてある。
大阪城ホールは3丁目1番、弓道場は3丁目4番、本町通り沿いにある公園事務所と音楽堂は3丁目11番、音楽堂北側の仮設住宅跡地は3丁目10番。ふむふむ、天守閣から外側に向かい住所が進んでいるのか。しかし全ての建物が○丁目○番で終わっていて○号までは表記されていない。
結構雑な上、飛び飛びの住所?
音楽堂南側の階段を登ってピースおおさかは2丁目1番。あれれ、調べたところピースおおさかは砲兵工廠化学分析所内の医療施設だったはずだが3丁目ではなく2丁目。
基準が分からない?
西の丸庭園に向かい…といってもここにあるのは迎賓館と茶室“豊松庵”だけ。しかし豊松庵にも住所が、と思いきや番地もなく2丁目までしか分からない。
大雑把極まりない住所?
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主だった施設、建物を調べてみたが明確に○号とまで表記された建物は何ひとつない、これでは大阪城公園内で住所を訪ねられても説明のしようがないな。
やっぱり地図を見て説明する方が説明しやすいわ、こりゃ!
そろそろ年賀状をと思っているあなた、住所は明確に!
そして、今回のディスカバリー?調査中に、誰も知らない…かも知れないある物を発見したのであった…。