プロポーズ 〜肉食系女子?〜
ミゾゴイやヨタカを始め人気者が入れ替わり飛来し沸きに沸いた春の大阪城公園、愛の森ではこれまた人気者のサンコウチョウが5/8〜5/15までの8日間にわたる滞在新記録と私たちの脳裏に記憶を残し繁殖地へ向かった。
そして、この地を去った多くの夏鳥たちは、今頃山野で愛の歌を奏でていることだろう。
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大阪城公園留鳥組のシジュウカラ、スズメ、コゲラなどは一足早く繁殖を始め、10日ほど前から巣立ちビナを連れ給餌に追われる親鳥の姿を目にする。
繁殖と言えばその前に求愛行動が行われる、囀りに始まり、求愛給餌、ダンスなど種々様々な手法がとられる。我々人間で言うプロポーズだ。
女性の気を惹く為あの手この手で攻撃をしかけ、振り向いてくれるだろうか、他に好きな男性が居るのだろうか?など、あらゆる思考を巡らせる。
返事を聞かされるまでドキドキワクワク、口から心臓が飛び出しそうな緊張感、天国か地獄か?・・・あ〜忘れていた緊張感が甦ってくる。
そんな緊張感を毎年味わっている彼らはかなりのタフガイであることは間違いない。
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桜が咲き乱れる4月4日の出来事、各所ではシジュウカラの囀りが響き渡る。市民の森で頻りに羽根を振るわせる雌に出会う、その上では雄の高らかなポロポーズ、この雄は見事彼女のハートを捉えたなと行動を追ってみた。
良く見ると雌の嘴にピンク色の物が見える、何だろうと双眼鏡で覗いてみると・・・なんと桜の花を銜えて雄を追っかけているではないか?
なに〜、おめかしして雄を追っかけるシジュウカラの雌?ディスカバリーや!
雄のプレゼントは一般的だが、雌が花を銜えてモーレツアピールするなんて見た事も聞いたこともない。その行動に触発されたのか直ぐさま雄が近付き交尾、雌は花を銜えてまま、交尾終了後も嘴には桜の花一輪。
確かに薄暗い場所で目立つには良い作戦だが、ニワシドリでもあるまいし・・・いやいや、ニワシドリの花舞台は雄のプロポーズ、シジュウカラの雌が花飾りを付けて雄にモーレツアピールするこの行動にはビックリ!
ひょとして、これって雌のプロポーズ?
巷では草食系男子が何かと話題になる人間界、野鳥界では肉食系女子が注目を集めるかも?